アイスコーヒーを見れば思い出す
毎年、その年初めてアイスコーヒーを淹れるときに思い出す人が居ます。
その人は、次男の友達のお母さん。
次男が東京でよく遊びに行かせてもらっていた。
気がつけば、知り合いに。
子供同士は交流があっても、親同士は知らないことも多いのに。
そのお母さんは、次男の事をすごく面白がってくれて、
ポテトチップスの、のり塩が好きなのよ!いつでもきた時にあるように、のり塩は切らしてないのよ♡
って言ってくれて、東京に転勤してきて余裕のない私は、息子がのり塩が好きなんで知らずに、友達のお母さんから教えてもらった。
その人は優しくて、マンションでするお祭りの時も
みんなお年寄りだから大変でしょう?だから買い出しとかさせてもらってるのよー。
と、買い出しの時にあった。
大抵会うときは、その人が人の為に何かしている時。
その人が学校の算数の補助のボランティアしてたり、トイレ掃除のボランティアしてるときに会ったりして!
いつも、ニコニコ私なんかで役に立たないかもしれないけど、させてもらってんのよー。って、ニコニコしている。
私は学校のことで分からないことがあったら、そのお母さんにいつも聞いていた。
いつも、優しい。
この人のお陰で、どれだけ救われていたか分からない。
いつもは、次男がその人の家に遊びに行かせてもらっていたけれど、我が家にはお母さんに来てもらおうと思って、遊びに来てーっと誘った。
春。
その日は、とても暑い日だった。
コーヒーを淹れよう。
でも、我が家へは10分ほど自転車を漕いでやってくる。
喉乾くよね。
そのときに、ちょっと苦味が走る冷たさ!
アイスコーヒー!!
あ。
アイスコーヒー、今年初めて淹れるな。
それは、夏の始まりを思わせる。
これから段々と黄緑がかった木の葉も、段々と緑の色を深くして、柔らかかった葉は硬くなり、その葉音は強いものになっていく。
木の葉と葉の間から漏れてくる光は、段々と白い光から、黄色く男性的になっていくだろう。
アイスコーヒー。
アイスコーヒーの香りから、段々と春から夏へと移り変わっていくだろう季節の流れを想像してしまう。
季節は、来る前に想像するのが楽しい。
実際に来てみると、暑い暑い!寒い寒い!震えちゃうのだけれど。
今年最初のコーヒーを淹れました。
東京の親切なあの人は、元気にしてるかな?ありがとうって、いつも思っています。どうぞ家族仲良く、幸せにお過ごしください。
大阪より祈っております。